平成24年度健全化判断比率等の公表

ページ番号1001724  更新日 2019年6月17日

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「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」に基づき、健全化判断比率及び資金不足比率を公表します。

1 「地方公共団体の財政健全化に関する法律」の概要

地方分権を進める中で、これまでの地方公共団体の財政再建制度のあり方について検討が行われ、平成18年8月、「新しい地方財政再生制度研究会」が設置され、同年12月に、その検討結果が「新しい地方財政制度研究会報告書」としてまとめられました。

これまでの制度については、わかりやすい財政情報の開示や早期是正機能がないなどの課題が指摘され、財政指標を整備してその公表の仕組みを設けるとともに、財政の早期健全化及び再生のための新たな制度を整備することが提言されました。

この結果を踏まえ、「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」(平成19年6月22日法律94号。以下「健全化法」という。)が平成19年6月に公布され、平成20年4月から施行されました。

2 健全化判断比率の概要

健全化法においては、地方公共団体の財政状況を客観的に表し、財政の早期健全化や再生の必要性を判断するためのものとして、以下の4つの財政指標を「健全化判断比率」として定めています。地方公共団体は、毎年度、前年度の決算に基づく健全化判断比率をその算定資料とともに監査委員の審査に付した上で議会に報告し、住民に対して公表することが義務付けられました。

健全化判断比率により「健全段階」「早期健全化段階」「財政再生段階」の3つの段階に区分され、早期健全化段階や財政再生段階になった場合には、それぞれの法律に従って計画の策定や外部監査の実施が義務付けられています。

図:「健全段階 指標の公表」「早期健全化段階 早期健全化計画の策定 実施状況を議会に報告 外部監査の実施」「財政再生段階 財政再生計画の策定 実施状況を議会に報告 地方債の発行制限 外部監査の実施」

4つの財政指標

指標名 趣旨
(1)実質赤字比率 当該地方公共団体の一般会計や一部の特別会計について、歳出に対する歳入の不足額(いわゆる赤字額)を標準財政規模で除したもの。
(2)連結実質赤字比率 全会計の赤字額と黒字額を合算し、地方公共団体としての歳出に対する歳入の資金不足額を標準財政規模で除したもの。
(3)実質公債費比率 当該地方公共団体の一般会計等が負担する元利償還金及び準元利償還金の額を標準財政規模を基本とした額(※)で除したものの3カ年間の平均値。
(4)将来負担比率 地方公共団体の一般会計等が将来的に負担することになっている実質的な負債にあたる額(将来負担額)を標準財政規模を基本とした額で除したもの。

※標準財政規模から元利償還金・準元利償還金に係る基準財政需要額算入額を控除した額。 

4つの財政指標の対象範囲

図表:4つの財政指標の対象範囲

4つの財政指標の対象範囲

図:(1)実質赤字比率=一般会計等の実質赤字÷標準財政規模


実質赤字=繰上充用額+(支払繰延額+事業繰越額)

  • 繰上充用額:会計年度終了後に歳入が歳出に不足するとき、翌年度の歳入を繰り上げて充用した額
  • 支払繰延額:支払義務が生じているにもかかわらず、支払いを翌年度に繰り延べた額
  • 事業繰越額:当年度において執行すべき事業を翌年度の予算に計上し執行した額

図:(2)連結実質赤字比率=連結実質赤字額(イ+ロ)-(ハ+ニ)÷標準財政規模


  • イ:一般会計及び公営企業(地方公営企業法適用企業・非適用企業)以外の特別会計のうち、実質赤字を生じた会計の実質赤字の合計額
  • ロ:公営企業の特別会計のうち、資金の不足額を生じた会計の資金の不足額の合計額
  • ハ:一般会計及び公営企業以外の特別会計のうち、実質黒字を生じた会計の実質黒字額の合計額
  • ニ:公営企業の特別会計のうち、資金の剰余額を生じた会計の資金の剰余額の合計額

図:(3)実質公債費比率の計算式

準元利償還金は次のイからホまでの合計額

  • イ:満期一括償還地方債について、償還期間を30年とする元金均等年賦償還とした場合における1年当たりの元金償還金相当額
  • ロ:一般会計等から一般会計等以外の特別会計繰出金のうち、公営企業債の償還の財源に充てたと認められるもの
  • ハ:組合等への負担金・補助金のうち、組合等が起こした地方債の償還の財源に充てたと認められるもの
  • ニ:債務負担行為に基づく支出のうち公債費に準ずるもの
  • ホ:一時借入金の利子

図:(4)将来負担比率の計算式

将来負担額は次のイからチまでの合計額

  • イ:一般会計等の当該年度の前年度末における地方債現在高
  • ロ:債務負担行為に基づく支出予定額(地方財政法第5条各号の経費に係るもの)
  • ハ:一般会計等以外の会計の地方債の元金償還に充てる一般会計等からの繰入見込額
  • ニ:当該団体が加入する組合等の地方債の元金償還に充てる当該団体からの負担等見込額
  • ホ:退職手当支給予定額(全職員に対する期末要支給額)のうち、一般会計等の負担見込額
  • へ:地方公共団体が設立した一定の法人の負債の額、その者のために債務を負担している場合の当該債務の額のうち、当該法人等の財務・経営状況を勘案した一般会計等の負担見込額
  • ト:連結実質赤字
  • チ:組合等の連結実質赤字額相当額のうち一般会計等の負担見込額

充当可能基金額:上記イからへまでの償還額等に充てることができる地方自治法第241条の基金

3 健全化判断比率の算定結果

平成24年度決算に基づき健全化判断比率を算定しましたが、いずれの指標も次の表のとおり早期健全化基準を下回りました。

指標名 24年度 決算 23年度 決算 早期健全化 基準 財政再生 基準
実質赤字比率 -
(赤字なし)
-
(赤字なし)
15.0% 20.0%
連結実質赤字比率 -
(赤字なし)
-
(赤字なし)
20.0% 30.0%
実質公債費比率 5.8% 6.7% 25.0% 35.0%
将来負担比率 19.6% 22.9% 350.0% -

4つの財政指標の算定結果

図:(1)実質赤字比率 ―(赤字なし)


一般会計等の実質収支は黒字となり、実質赤字比率は該当ありません。

図:(2)連結実質赤字比率 ―(赤字なし)


一般会計等の実質赤字及び公営企業会計の資金不足は生じておらず、連結実質赤字比率は該当ありません。
南知多町の公営企業は、2つの会計(水道事業・漁業集落排水事業)です。

図:(3)実質公債費比率5.8%(23年度決算6.7%)

算定基礎

図表:算定基礎

実質公債費比率は、23年度決算と比較すると0.9ポイント低下しました。主な理由は知多南部衛生組合で借入れた地方債の元利償還金が大きく減少したことです。なお、この実質公債費比率が18%以上になると、地方債の発行に際して総務大臣の許可が必要となります。

図:(4)将来負担比率 19.6%(23年度決算22.9%)

将来負担比率の概要

図説:将来負担比率

将来負担比率は、23年度決算と比較すると3.3ポイント低下しました。主な理由は、加入する組合に係る地方債償還負担額が減少したことや、充当可能基金が増加したためです。

将来負担額の内訳

図表:将来負担額の内訳

4 資金不足比率の概要

公営企業の資金不足を、公営企業の事業規模である料金収入の規模と比較して指標化し、経営状況を判断するのが「資金不足比率」です。
この資金不足比率が経営健全化基準である20%以上となった場合は、資金不足比率を公表した年度の末日までに経営健全化計画を定めなければなりません。

資金不足比率の算式

資金不足比率 = 資金の不足額(注1) ÷ 事業の規模(注2)

(注1)資金の不足額

  • 法適用企業=(流動負債(※1)+資産形成以外の目的で発行した企業債残高-流動資産(※2))-解消可能資金不足額(※3)
  • 法非適用企業=(繰上充用額+支払繰延額・事業繰越額+資産形成以外の目的で発行した企業債残高)-解消可能資金不足額

(注2)事業規模

  • 法適用企業=営業収益の額-受託工事収益の額
  • 法非適用企業=営業収益に相当する収入の額-受託工事収益に相当する収入の額

(※1)流動負債:1年以内に支払期限又は償還期限の到来する債務。一時借入金、未払金など。
(※2)流動資産:現金、預金、未収金などのように年度内に現金化することができる資産。
(※3)解消可能資金不足額:事業の性質上、事業開始後一定期間に構造的に資金の不足額が生じる等の事情がある場合において、資金の不足額から控除する一定の額。

5 資金不足比率の算定結果

各公営企業における資金不足比率については、23年度決算同様、該当はありませんでした。

図表:資金不足比率の算定結果

まとめ

平成24年度決算に基づいた健全化判断比率等は、いずれの指標も早期健全化基準を下回りましたので、財政状況は「おおむね健全な状態」であると言えます。

しかし、一般会計におきましては歳入の大宗をなす町税は、平成23年度決算に比べ約9,400万円減額しており、この自主財源の不足を国からの地方交付税に依存する財政構造が顕著になっております。また、この地方交付税も年々減少傾向にあり、今後、地震・津波対策、公共施設の老朽化対策など大きな緊急課題をいかに計画的に進めていくかが、現在の財政運営に求められており、一層の行政改革、経営改革に努めていかなければならないと考えておりますので、住民の皆様のより一層のご理解とご協力をお願いします。

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